

上海は水曜日、長江河口の難破船遺跡の考古学的発掘調査の開始を発表した。
上海市文化観光局の局長ファン・シジョン氏は、「長江河口二号船」として知られるこの沈没船は「中国の水中考古学的発見の中で最大かつ最も保存状態が良く、最多の文化遺物を積んでいる」と語った。
この商船は清朝(1644~1911年)同治帝(1862~1875年)の治世に建造されたもので、崇明区横沙島の北東端の浅瀬の海底5.5メートルのところに沈んでいる。
考古学者たちは、この船の全長は約38.5メートル、最大幅は約7.8メートルであることを発見した。上海文化財保護研究センターの翟洋副所長は、船体には合計31個の貨物室があり、「江西省景徳鎮で作られた陶器や江蘇省宜興で作られた紫土器が山積みになっていた」と述べた。
上海市文化遺産局は2011年に市内の水中文化遺産の調査を開始し、2015年に難破船が発見された。
交通部上海救助局の周東栄副局長は、濁水、複雑な海底状況、そして海上交通の混雑が、沈没船の調査と発掘作業に困難をもたらしたと述べた。同局は、上海の地下鉄建設で広く用いられているシールド掘進技術を採用し、さらに22本の巨大なアーチ型梁からなる新システムと組み合わせた。この梁は沈没船の下部まで到達し、船体に触れることなく、泥や付着物とともに沈没船を水中から掻き出す。
このような革新的なプロジェクトは「中国の文化遺産の保護と技術向上における協力的な発展を示すものだ」と中国考古学会の王偉会長は語った。
発掘調査は今年後半に完了する予定で、沈没船全体が引き揚げ船に積み込まれ、楊浦区の黄浦江岸まで輸送される。翟氏は火曜日、メディアに対し、沈没船を収容する海洋博物館が建設され、積荷、船体構造、さらには付着した泥までもが考古学的調査の対象となると語った。
ファン氏は、難破船の発掘、調査、博物館建設が同時に行われるのは中国で初めてのケースだと語った。
「この難破船は、上海が東アジア、ひいては世界全体にとっての海運・貿易の中心地として歴史的に重要な役割を果たしてきたことを示す具体的な証拠です」と彼は述べた。「この重要な考古学的発見は、私たちの歴史理解を深め、歴史的な場面を生き生きと蘇らせてくれました。」
投稿日時: 2022年3月15日